よくわかる正しい歯みがきの方法【保存版】歯科勤務のナースが徹底解説
2018/03/02

歯みがきは、ただ歯ブラシでみがいているだけでは「みがけている」ことにはなりません。あなたの歯みがきのやり方は大丈夫ですか?
歯みがきは、歯の表面の汚れである食べかす、プラーク、むし歯菌などを取り除くクリーニング(清掃)と歯ぐきのマッサージをすることです。
効果的な歯みがきの習慣を身につけるためには、正しい知識と方法が必要です。さあ、あなたも「やってるつもりが、できていない」という状況から脱出しましょう。
*1)歯の教科書 知らないともったいない!正しい歯磨きのやり方
歯みがきの目的と効果
歯みがきに関するもっとも古い記録は、紀元前1500年頃のエジプトでパピルスに書かれているそうです。しかし、実際には、それ以前から歯をみがいていたのではないかというのが一般的な考えのようです。
日本における歯ブラシの起源は、6世紀に仏教伝来とともに伝えられた「歯木」(しぼく)とされており、僧や仏教徒が「浄歯」(じょうし)という儀式として行い、やがて庶民へ広まったといわれています。
歯みがきの目的は、大きく分けて次の2つがあります。
- う蝕(うしょく:むし歯)の予防
- 歯周病の予防
この2つの目的を果たすことで、お口の中の健康を増進し、その状態を維持します。その結果、お口の働きを十分に発揮できるようになります。お口の役割には、飲食、話す、呼吸の他にも、人が健康で生きていくために必要な機能がたくさんあります。
正しい歯みがきでお口の中の健康を保つことは、健康年齢(自立した生活ができる)を延ばして認知症の予防やダイエットにも効果があります。その他にも、むし歯の予防、初期むし歯を治す、歯肉炎を治す、歯周病の予防と治療、口臭を防ぐ、インフルエンザなど感染症の予防効果があるといわれています。
*2)Lidea 歯の博物館
正しい歯みがきの方法
正しい歯みがきの基本は、自分のお口に合った歯ブラシと補助用具を選ぶこと、そして、それらを正しく使うことです。では、順番に詳しく見ていきましょう。
自分に合った歯ブラシを選ぶ
歯ブラシは、ヘッド(頭部)=植毛部、ネック(頸部)、ハンドル(把柄部)からなっています。植毛の1つの毛束をタフトといいます。ヘッド(頭部)の横幅を列、縦の長さを行といって、タフト(毛束)の数で表しています。
*3)DENT.File 歯科医療・介護情報ライブラリ 歯ブラシの知識-基礎知識
一般的に、歯ブラシのヘッド(頭部)の長さは、前歯2本分といわれています。これは、親指の幅とも同じです。歯ブラシを買うときは、店頭に並んでいる歯ブラシを手に取ってみて、親指の幅におさまっているかどうかをまず確認しましょう。
*4)歯の教科書 知らないともったいない!正しい歯磨きのやり方
- ヘッド(頭部)の植毛は3列
- ヘッド(頭部)がコンパクトである(親指の幅)
- 毛の固さはやわらかめ~普通、または固め
- ハンドル(把柄)はまっすぐでシンプルなもの
特にトラブルのない健康な歯ぐきの場合は、毛の固さは普通~固めを選びます。歯ぐきが赤く腫れて出血していたり、歯周病がある場合には、やわらかめの毛を選びます。歯周病では、毛先が極細の歯ブラシも使いましょう。
*5)はぶらしや
歯列矯正をしてる場合は、お口の中の装置の周囲もていねいにみがく必要があります。通常の歯ブラシでは、装置が邪魔になってうまくみがけないので、このような特殊な歯ブラシを使います。
歯みがきのタイミングとみがく時間
「食べたらみがく」が、長い間の標語でした。最近では、食べた直後からしばらくの間は、お口の中がまだ酸性になっていて歯がダメージを受けやすい環境にあるので、15~30分ほど経ってからみがいたほうがよいという考えもあるようです。
この30分間は、自然に唾液(だえき:つば)がお口の中の酸を中和するのに必要な時間です。しかし、唾液の分泌が正常でない人の場合は、なかなか酸が中和されず、むし歯になりやすい酸性の環境が長く続くので、食べたらすぐにみがくことが必要といわれています。つまり、お口の中が酸性のままでも歯をみがきなさいということですね。
このように、お口の中が酸性でも歯みがきをするのであれば、あえて30分間待つ必要はないのかもしれません。考え方を変えると、食後すぐにみがくことにあまりこだわらなくてもよい、ということがいえます。
また、歯みがきをすると、その刺激で唾液がたくさん分泌されるので酸の中和が早まり、黙って待っている時間は必要ないともいえるでしょう。
みがく時間は「3分間」が浸透していますが、きっちりみがくとプロの歯医者さんがやっても15分以上かかってしまいます。歯ブラシで1ヵ所を10回以上こすらないと、プラーク(歯垢)は落とせません。熟練していない人の場合は、もっと時間がかかりますね。ですから、一律に何分間という基準はありません。
朝は忙しくて3分間みがく(食前の場合もあり)、昼は職場で1分間しかみがけない、あるいは昼は歯をみがけない、そして夜はゆっくりと20分間みがく、たまに酔ってみがかずに寝てしまう、というように、時と場合によってみがく時間は違ってくるでしょう。必ず何分間みがこうと堅苦しく考えずに、1日の中のどこかでしっかりみがけるタイミングを見つけてください。
食べるということは、食事以外に間食も含まれます。「食べたらみがく」を徹底すると、1日に4回も5回も歯をみがくことになります。可能であればかまいませんが、無理なときには食べたあとにお茶を飲むなど、食べかすとむし歯菌を洗い流す工夫を忘れずに。
歯ブラシの持ち方と力加減
基本はペングリップです。鉛筆を持つように、指3本をメインにして歯ブラシを細かく動かします。
*6)OKAMURA 毎日の歯磨きに役立ちます!効果的な歯磨きの方法その①
これには、慣れが必要です。そして、みがく部位によって歯ブラシを持ち変えるわずらわしさがあります。手首から先を器用に使える人と、そうでない人がいます。どうしても自分には無理だという場合は、ペングリップにこだわらなくてもよいでしょう。
*6)OKAMURA 毎日の歯磨きに役立ちます!効果的な歯磨きの方法その①
上写真のように、手のひら全体を使って歯ブラシを握ることを「パームグリップ」といいます。この握り方で歯ブラシを上下に動かすとき、手首をうまく使えない人は、肘の角度を変えて腕を動かします。横にみがくときには、肩を使って腕全体を動かします。
このようにみがくタイプの人は、腕の力がダイレクトに歯に伝わってしまうので、強く押し当てないように十分注意が必要です。
*7)クリニカ 歯の正しい磨き方
手で歯ブラシを歯に押し付ける力のことを「歯みがき圧」といいます。これは150~200gくらいがちょうどいいとされています。実際に、秤(はかり)に歯ブラシを当てて200gを確認してみると、本当にわずかな力だということがよくわかります。この200gをクリアし、毛先を細かく動かしてプラーク(歯垢)を確実にこすり落とすには、ペングリップが最適だといわれています。
けれど、わたしはペングリップではみがいていません。パームグリップで、手首の返しをうまく使ってみがくことが得意です。そうすると、いちいち歯ブラシを持ち変えなくても済むからです。
前歯をみがくときは、こんな感じに使います。
奥歯をみがくときは、こんな感じの持ち方です。
*8)これぞとっておき!?口臭改善グッズのおすすめ4選! 口臭改善にはやっぱり歯みがき
がっちりと握ってしまわずに、軽く指先で持つようにするのがコツです。
歯ブラシの当て方と動かし方
歯は、様々な形や大きさがあって、生えている場所によってもみがき方を変えなければなりません。
歯のみがき方には、専門的にいくつもの方法があります。けれど、○○法にはこだわらずに、歯の状況に合わせて歯ブラシを使うことが大切です。
わたしは、上の歯の表面は小さな円を描くようにリズミカルにみがきます。下の歯の表面は横磨きです。上の前歯の表面と裏側は縦みがきです。その他の歯の裏側は、ななめに歯ブラシを入れて横みがき。そして、奥歯の一番奥側は、歯ブラシのつま先を使って突き当りの歯ぐきにも届くようにみがきます。八重歯があるので、歯の重なりと隙間を縦横ななめに毛先でみがきます。
*9)東京金属事業健康保険組合 正しい歯磨きでむし歯予防
洗面所の鏡を見ながら歯をみがいてもよいのですが、手鏡で口元に注目しながらみがいた方が、歯ブラシの動きに意識が集中するので確実にみがけます。歯ブラシの毛先が、ちゃんと歯と歯ぐきに触っていることを、目で見て確認することが大事です。歯医者さんでは、必ず手鏡を見ながらブラッシング指導をしてくれます。
また、唾液や泡が出るからといって、唇を閉じて歯をみがくことはよくありません。余分な泡と唾液が邪魔をして、きちんとみがけないからです。お口の中にたまった唾液は、適度に吐き出しながら歯をみがきましょう。歯みがきペーストのつけ過ぎは、余分な泡を作ってみがき残しを多くするので気をつけてください。
いろいろなブラッシング法
<バス法>歯ブラシを45℃の角度で歯と歯ぐきの境目に当てます。2mm以内の範囲で振動させるように細かくみがきます。バス法は圧が強すぎると歯ぐきを傷つけてしまうため、ペングリップが適しています。
<スクラッピング法>小刻みに歯ブラシを動かして歯を1本ずつみがきます。
<スティルマン改良法>歯ブラシの毛先を歯と歯ぐきに当てたまま、グニグニと数回圧をかけてから歯ブラシを回転させてみがきます。ローリング法と同じですが、歯ブラシの振動でなくて押し当てる圧をかけて歯ぐきをマッサージするところが違います。
<フォーンズ法>上下の歯の側面を同時にみがきます。
<ローリング法>歯ブラシを歯と歯ぐきに当てた状態で、細かく振動させてマッサージしてから、歯ブラシを回転させます。
<縦みがき>歯ブラシの持ち方は、前歯は縦持ち、奥歯は横持になります。歯ブラシの向きに関係なく、上下に動かして1本ずつみがきます。
<横みがき>歯ブラシを直角に当てて、大きく横にスライドさせてみがきます。
*10)大洋デンタルクリニック
これだけたくさんのブラッシング法があって、また改良もされているのは、決め手となるみがき方が1つではないということです。歯の形と場所によって効果的なみがき方が違うことと、ひとりひとりのお口の中の環境も違うので、みがき方がそれぞれ別々だということです。あなたに最適なオリジナルのみがき方は、自分で探すよりも専門家に相談した方が、早くて確実ですね。
プラークがつきやすいところ
いちばんむし歯になりやすいところは、奥歯の溝(みぞ)です。食べかすがつまりやすく、歯ブラシの毛先も当たりにくい形になっているからです。
*11)やすだ歯科 歯を守る予防歯科
奥歯の溝は、歯ブラシの毛先の角を使ってみがきます。
歯と歯の間のプラーク(歯垢)は、歯ブラシでは毛先が届かないので、フロスや歯間ブラシなどが必要です。
これらのみがきにくいところを意識して、鏡で歯ブラシの当たり具合を見ながら念入りに歯をみがくことが、上手にみがくコツです。
歯をみがく順番を決める
みがき残しをなくすには、歯をみがく順番を決める方法があります。全体がくまなくみがけていれば、順番はどうでもいいのですが、うっかりみがくのをとばしてしまう可能性があります。大まかに、お口の中の上下左右と前歯の5つのゾーンに分けてみがくようにすると効果的です。
*12)サラヤ福祉ナビ 口腔ケアの方法
わたしは、まず前歯からみがきます。唾液がたまってくるので、下の歯を先にみがきます。次に上の歯という順番です。歯の外側、噛む面、内側、そして一番奥を順番にみがいていきます。
右利きの人が右手で歯をみがくと、上の歯の前歯から右上の奥歯に位置を変えるときに手首を反転させるので、左側の奥歯から連続したみがき方が途切れてしまいます。このときに、右上の犬歯(けんし:糸切歯)をみがき忘れる確率が高いので、特に意識してみがくようにしましょう。左利きの場合は、この反対になります。
歯ブラシの交換は1ヵ月ごと~3ヵ月以内が目安
正しい歯みがきができていると、半年~1年間くらい同じ歯ブラシを使い続けても、歯ブラシの毛は開いてきません。ほぼまっすぐのままの状態です。これは、わたし自身も実際に試して確認しました。
しかし、長く使い続けた歯ブラシの毛は、表面が歯みがきペーストの研磨剤で細かい傷が付いており、毛先がすり減って全体にコシと弾力がなくなっています。そのため、毛先でプラークを搔き落とす力がかなり弱まっていました。
歯ブラシを常に新品同様の状態に保つには、1ヵ月ごとの交換が理想的です。せめて、3ヵ月に1回は交換しましょう。せっかく頑張っている歯みがきの効果が薄れてしまうので、歯ブラシの交換は重要です。
半年も使っていた歯ブラシでは、歯みがきの効果は半減しています。
*13)かまくら歯科 歯ブラシの交換時期
歯ブラシの毛先が広がってきたら、すぐに交換のサインです。同時に、あなたの歯みがき圧が強すぎるので、みがき方を変えた方がよいでしょう。
*)ガムデンタルブラシ
わたしが手で磨く歯ブラシは、ガム・デンタルブラシです。これは日本歯科医師会推奨の優れた歯ブラシです。スーパーやドラッグストアで手軽に、比較的安く買うことができます。
わたしの愛用品は、フィリップスのソニッケア音波ブラシです。すでに2台目を使っています。
歯の表面がツルツルになるし、歯ぐきのケアモードもあってスッキリサッパリ超快適。
むし歯菌をうつさない
生まれたばかりの赤ちゃんは、むし歯菌を持っていません。お母さんの口に触ったスプーンを使ったり、おとなのむし歯菌が赤ちゃんの口の中に侵入して、むし歯ができる条件が整います。
もしも、むし歯菌がないまま成長すると、歯をみがかなくても一生むし歯はできないのです。
ところが、お母さんが注意深くうつらない工夫をしてくれたのに、大きくなってキスでうつされることもあります。
むし歯は、感染症です。しかし、むし歯菌をうつされても、正しい歯磨きの習慣を続けると、むし歯になるのを防ぐことがじゅうぶん可能です。
3ヵ月に一度は定期的にプロのメンテナンスを受ける
歯ブラシとフロスなどできっちり歯みがきを続けていても、15~20%ほどのみがき残しがあるといわれています。頑固にこびりついたプラーク(歯垢)は、歯みがき剤を使った歯みがきやフロスでも落とせません。歯石になってしまったものも、自力で取り除くことは不可能です。特に、歯周ポケット(歯と歯ぐきのすき間)のプラーク(歯垢)を取るのは難しいでしょう。
そのため、定期的に歯医者さんを受診する必要があります。理想的な頻度は、3ヵ月ごとにPMCTを行ってもらうことです。同時にCOの初期むし歯もチェックして、早期に治療ができます。クリーニングのあとに、フッ素を塗布してもらえば、歯の質を強化することもできます。
PMTCは、Professional Mechanical Tooth Cleaningの略です。つまり、プロが専用の機械を使って歯の表面を徹底的にクリーニングすることです。スケーリング(歯石除去)とは違う処置です。歯医者さんによって、PMTCにどこまでむし歯の予防処置を付け加えたプログラムなのかに差があります。
*15)みんなの歯医者さんネット PMTCとは
上手に歯みがきができる人でも、半年~1年に1回くらいは歯医者さんでPMTCを受けて欲しいと思います。
子どもの仕上げ磨きはいつまですればいいの?
子どもがひとりで歯磨きができるようになるのは、11歳頃だと言われています。本来ならば小学生のうちは大人の仕上げ磨きが必要なのです。
ところが、実際には小学校低学年のうちに、親の仕上げ磨きはほとんど行われなくなっています。
これは、「もう、できるだろう」という親の安心感と、子ども自身も「磨けている」つもりになっていることが原因でしょう。また、高学年になっても仕上げ磨きをされることに対する心理的な抵抗も強いと思われます。
確実に歯磨きができるようになるには、次のような能力が発達していなければなりません。
- 歯ブラシ、コップ、タオルなど対物認知
- 口、歯、唇などのボディイメージ
- 上下左右などの空間認知能力
- 清潔・不潔の理解
道具を正しく使える、自分のからだを自由に動かせる、口の中の空間と歯を6面体(サイコロ状)としてイメージできる、清潔の爽快さと重要性がわかる、ということが必要です。
特に空間認知能力は、臼歯(きゅうし:奥歯)を磨くときに、噛む面(咬合面)、外側の面(頬側面・唇側面)、内側の面(舌側面)、歯が隣り合っている2つの横の面(近心面・遠心面)を、上下別々に意識してアプローチするために欠かせないものです。この能力が十分発達する年齢が11歳頃と言われています。
子どもの仕上げ磨きをしない場合には、定期的な歯科受診でメンテナンスと歯磨きの指導を受けることが大切です。
歯みがき上達の裏ワザ!歯垢染色剤
歯垢染色剤は、プラーク(歯垢)に色をつける特殊な液です。
ていねいに歯みがきをして、一見プラークがなくなったように見えますが、実は歯の表面や歯ぐきにはタップリとプラークが残っていることが多いのをご存じでしょうか?プラークは乳白色をしていて歯の色にとてもよく似ているため、見た目では判別が難しいのです。
そこで、保護色のようになっているプラークに色をつけて、どこにどのくらいの量がくっついているか一目瞭然にしてくれるのが歯垢染色剤です。歯医者さんでプラークコントロールのブラッシング指導を受けたことのある方は、おわかりですね。歯垢染色剤でプラーク(歯垢)を染めることを「染め出し」といいます。
*17)hocl. 歯垢染色液
染め出しをすると、自分で歯をみがいた後のみがき残しを、簡単に確認することができます。どこがきちんとみがけていないか、自分の歯みがきの癖(ウィークポイント)を知ることはとても大事なことです。
*17)hocl. 歯垢染色液
歯垢染色剤にはいろいろな種類がありますので、使いやすいものを選びましょう。液体タイプには、綿棒などに染み込ませて塗るもの、歯に直接たらしてつけるものがあります。その他に、ペースト、ジェル、歯みがきペーストに混ざっているもの、タブレット(錠剤やカプセル)などがあります。
赤く染まるものが一般的ですが、青く染まるものもあります。また、1つの液体なのに赤と青の2色に染め分ける歯垢染色剤もあります。これは、新しい歯垢は赤、古い歯垢は青に染まります。
*18)審美歯科・口臭外来―ムシ歯・銀歯・口臭の悩み相談室(新潟・長岡) 磨けていると思いますか?
上の写真は、ぱっと見た目にはきれいな歯に見えますね。けれど、染め出しをするとこうなっています。
*18)審美歯科・口臭外来―ムシ歯・銀歯・口臭の悩み相談室(新潟・長岡) 磨けていると思いますか?
赤く染まったプラークは、まだ新しくて薄い膜状のやわらかいものです。青く染まったプラークは、細菌が増殖して頑固な「ぬめり」として何日も張り付いています。これを長期間放置すると、どんどん厚みを増して歯石に変わっていきます。
このような、きちんとみがけていない場所を知って、重点的にみがくようにすることが大切です。青く染まったプラーク(歯垢)は歯にガッチリとこびりついているので、自分の歯みがきでは取り除けないことが多いでしょう。そのような場合には、歯医者さんへ行ってPMTCという歯のクリーニングをしてもらう必要があります。
PMTCは、プロが専用の機械を使って歯の表面を徹底的にクリーニングすることです。自分では触れないところや硬くて取り除けない汚れを、完璧にきれいにしてくれます。
まとめ -歯みがきで重要な7つのポイント-
最後に、歯みがきのポイントをもう一度おさらいしましょう。
- 自分に合った歯ブラシを使う
- プラーク(歯垢)は毛先でコショコショこすり落とす
- 歯ブラシの当て方と動かし方は、歯の部位と形によって使い分ける
- 歯ブラシ以外の道具も絶対に必要(フロス・歯間ブラシ、手鏡)
- 自分に合った歯みがき剤を選ぶ
- 定期的な歯科受診で歯の健診とブラッシング指導を受ける
- 食べたらみがく習慣
歯ブラシが、あなたのお口に合っていなければ、いくらみがいても無意味です。それどころか、歯や歯ぐきを傷つける危険性もあります。
また、あなたのお口に合った歯ブラシを使っても、強すぎる力でみがくと、毛がしなって曲がってしまうため、毛先で効果的にプラーク(歯垢)を取り除くことができません。強すぎるみがき方を続けていると、歯の表面が削れてきたり歯ぐきを痛めてしまいます。歯ブラシは、毛先を使うことが命です。
*19)歯の総合情報サイトMI21.net 歯みがき実践講座 基礎編
歯にはいろいろな形があって、生えている場所に合わせた歯ブラシの当て方と動かし方が必要です。みがく順番を決めるのも、みがき残しを作らないためのよい工夫ですね。正しいみがき方が習慣になるまで、鏡を見ながら歯みがきすることと、歯垢染色剤でプラーク(歯垢)の染め出しをしてチェックすることが大切です。
歯ブラシには、その形と材質によってみがける部分が限られています。どうしても歯ブラシでみがけないとことろのプラーク(歯垢)を取り除くには、歯ブラシ以外の補助用具と鏡で確認することが不可欠です。
歯みがきペーストは、たくさんつけすぎないことがポイント。あなたの歯と歯ぐきの状態に合わせた成分のものを選びましょう。
しかし、どんなに頑張ってもセルフケアには限界があります。そのため、ぜひ専門家の力を活用して、あなたの歯の健康を守っていきしょう。
とにかく、食べたらみがく習慣が大事です。きちんとみがき続けて丈夫な歯と健康な歯ぐきになったら、たまにみがかない日があってもビクともしなくなります。歯をみがかないと、なんとなく気持ち悪いと感じるようになったら完璧です!
*20)すずき歯科医院 予防・メンテナンス
参考リンク
*1)歯の教科書 知らないともったいない!正しい歯磨きのやり方
*2)Lidea 歯の博物館
*3)DENT.File 歯科医療・介護情報ライブラリ 歯ブラシの知識-基礎知識
*4)歯の教科書 知らないともったいない!正しい歯磨きのやり方
*5)はぶらしや
*6)OKAMURA 毎日の歯磨きに役立ちます!効果的な歯磨きの方法その①
*7)クリニカ 歯の正しい磨き方
*8)これぞとっておき!?口臭改善グッズのおすすめ4選! 口臭改善にはやっぱり歯みがき
*9)東京金属事業健康保険組合 正しい歯磨きでむし歯予防
*10)大洋デンタルクリニック
*11)やすだ歯科 歯を守る予防歯科
*12)サラヤ福祉ナビ 口腔ケアの方法
*13)愛媛インプラントクリニックかまくら歯科 歯ブラシの交換時期
*14)ガム・デンタルブラシ
*15)みんなの歯医者さんネット PMTCとは
*16)子育て情報館 ハミガキが楽しくなるグッツのご紹介
*17)hocl. 歯垢染色液
*18)審美歯科・口臭外来―ムシ歯・銀歯・口臭の悩み相談室(新潟・長岡) 磨けていると思いますか?
*19)歯の総合情報サイトMI21.net 歯みがき実践講座 基礎編
*20)すずき歯科医院 予防・メンテナンス
参考)歯医者が教える歯のブログ-8020運動とは
参考)よしどめキッズデンタルランドワハハ だ液検査について
参考文献)改訂 歯ブラシ辞典 学健書院